医療法人養気会 池井病院

更新日:2022年06月13日

医療法人 養気会 池井病院 総合企画課 瀬戸口 晶子 課長

地域に根差した医療を目指す。小林市で一番長い歴史を持つ病院

—大きな病院ですね。成り立ちのストーリーがたくさんありそうです。

養気会の主体である池井病院は、内科医院として今の小林市本町に1919年に開業してから、今年で101年になります。個人病院から始まって、今は多くの診療科がある総合病院になりました。小林の医療機関で、100年以上続いているのは当院だけです。

90周年のイベントで、これまでの写真を集めてDVDを作成しました。その中に、50年前と50年後の皆既日食をレンズ越しに見上げる職員の写真が残っていて、歴史の長さを感じましたね。

—1世紀以上、地域に根差し続けているのですね。

先代の院長より以前は、自ら往診に出向くような地域に根差した町医者でした。

今のように大きくなっても、その精神は受け継がれています。4年前には訪問看護ステーションを開設し、訪問看護師やリハビリスタッフが患者様のご自宅に訪問してケアを開始しました。

—看護師さんが自宅まで来てくれるのですか。それは嬉しいですね。

一方で昔からの患者様は、お元気だった頃は外来、ご高齢になられてからはデイケアや介護老人保健施設のご利用と、一生を通じて関わらせていただくこともあります。地域の皆様の健康や生活の質の向上に関わり続けていくこと、それが地域に根差すということかと思います。

まずは環境整備から。患者も従業員も大切にする、笑顔あふれる職場

—こちらの本館はまだ新しいですね。

2019年に増築されました。院長が職員を大事に思っていて、
「働いている人が快適でないと、患者様への応対も含めて、良い仕事はできない」
と考えています。

この新館には、子育て支援や、職員が落ち着ける休憩スペースなど、福利厚生を充実させるための思いが込められています。

また、透析などの設備が古くなっていたので、患者様が快適に医療を受けられるように、そして、リハビリやデイケアも拡大して、地域の皆様が利用しやすい環境を整えたのがこの棟です。

—患者さんだけでなく、職員の方々にも配慮されているのですね。だから、皆さん、笑顔が多いのでしょうか。

職員は「笑顔で挨拶しないと気が済まない」くらいになっています。

当院の特徴と言えば、年に2回の『ベストスマイル賞』。

「元々笑顔が良いね」、「最近やけに笑顔が良くなったね」など、毎年、評価基準や投票の仕方を変えながら行っています。

—面白い制度ですね。

他にもサンクスカード制度というものがあります。

日常のちょっとした嬉しいこと、気付いたことがあった時に、サンクスカードに記入します。その中から良いものを選出、選ばれた上位数名に、名札に貼れるハートのシールがもらえるのです。

サンクスカードが手元に届いた時は、ものすごく嬉しいんですよ。

—職員のモチベーションも上がりますね。では、仕事において職員に望むことはありますか?

プライベートと仕事を両立して充実させることですね。

「良い仕事をするためには、プライベートを充実させること」と、新人教育の時にも教えられます。

仕事以外に自分が興味を持って打ち込めるものを持っておくと、絶対仕事に役立ちます。

特技や趣味を仕事に生かしている人もいます。

—モチベーションの源は何でしょう?

私個人で言うと、“部下の成長”、これしかありません。

部下が自主的に仕事をする姿を見て、感無量になります。

一方、職員たちのモチベーションは、患者様の喜ぶ姿でしょうね。

投書箱に手書きで綴られた感謝文が入っていたら、嬉しくて、思わず掲示板に貼り出しちゃいますよね。

—現在、新型コロナウイルス感染症対策で大変ではないですか?

都会でオンライン面会をしていると聞き、当院でも2020年の春先から計画して夏にはオンライン面会ができるようにしました。

病室に看護師とスタッフが付き、患者様と東京にいるご家族が画面越しに対面しました。

私は病室の外から見ていましたが、私も含めて現場に立ち会った全員が
「顔が見られて良かった」
「話ができて良かった」
と涙が溢れました。新型コロナウイルス感染症がなければ、私たちもオンライン面会に踏み切ることはなかったと思います。withコロナの時代に合ったサービスが提供できて嬉しく感じました。

100年先の未来も続くために。「働く」とは

—地域に根差した医療を100年以上続けてこられたということですが、今後のビジョンなどお聞かせください。

今がベストではなく、患者様に対するケアや、ニーズにお応えするため、その時々に“できること”と“思い”が合致して、あと100年続けば、と(笑)。

地域貢献はもちろん、雇用などの社会貢献にも努めたいです。健全に運営できて、医療や介護が守られ、職員の生活も守られて、堅実に続いていければ良いのかなと思います。

今後、新館が建つような劇的変化はないかもしれませんが、今の健全な取り組みを続けていくことが一番だと思っています。

—最後に、「働く」とは?

「働く」=繋がるだと思います。

人と接する仕事をしているということはもちろんですが、もう一つは、入社してから世界が広がったということです。他院の方々と交流する機会をいただき、病院の事務職や広報の仕事内容など、多くを知ることができました。
「ただ言われたことだけやっているのはつまらない」
「他院さんでしていることが、当院でできないのはどうなの?」
など、人と繋がって気付きを得ることがすごく面白いんです。人と人との繋がり、これしかないです。

絶対(笑)!


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総合政策部 地方創生課

〒886-8501
宮崎県小林市細野300番地 小林市役所 本館3階

電話番号:0984-23-1148
ファックス:0984-23-6650
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