株式会社ミライガタリ

更新日:2022年06月13日

株式会社 ミライガタリ 代表取締役 上岡 裕 氏

地域の未来を見つめて。IT技術で人とモノをつなぐ喜び

―一度目にすると、忘れられない会社名です。

最初は単純に自分たちがワクワクすることをしたい、というところから始まったのです。

私と妻は、東京で10年以上働いていました。夫婦で小林にUターンすることになり、「こういうお店があったら良いね」、「宿泊施設もあったら良いね」など、「あったら良いな」というものを話し合っていた時に、こんな風に語り合って未来をつくっていけたらと思って付けた名前です。実際にそうなっていて、毎日楽しいです。

―たくさんのアイデアが詰まった会社なのですね。どのような仕事が中心なのですか?

IT事業と飲食事業、大きく二つが柱です。

IT事業は、Web関連のアドバイスや制作を行っています。Webサイト制作、アプリ開発がメインの仕事です。西諸地域以外では東京の顧客が多かったので、よく東京に出張していましたが、コロナ禍でほとんど行けなくなりました。現在は西諸地域の事業者の依頼が中心で、ECサイトの制作などをしています。

―カフェの経営もされているのですね。

飲食事業は妻が中心になって『musumi(ムスミ)』という店を運営しています。

自家焙煎コーヒーと焼き菓子やパン、ランチの提供などを行うカフェ部門は、ありがたいことに繁盛していたのですが、やはりコロナ禍をきっかけに経営を縮小せざるを得なくなりました。しかし、閉店中や外出自粛中も『musumi』で体験できる味や空間、楽しい気持ちをお客様に届けたいという思いで、新たに通販部門を始めました。

―コロナ禍の中、新しい事業にチャレンジされたわけですね。どんな商品を購入することができますか?

コーヒー豆や焼き菓子などの定番商品に加えて、季節ごとの新商品を揃えています。2020年のクリスマスシーズンは、小林のダイワファームさんのチーズを使って『ゴルゴンゾーラチーズ入りバスクチーズケーキ』を販売したところ、かなりの注文を頂いて、お店の方はその製造で目が回るような忙しさでした。

―Uターン以前、東京から故郷を見て、どのように感じていらっしゃいましたか?

小林の町を見たり、そこで仕事をしている人の話を聞いたりした時に、昔と全然変わっていないということが気がかりでした。西諸にはIT事業者がいなくて、仕事のやり方が非効率だけど相談すらできない、それはもったいないと思っていました。

―その思いが故郷での起業に結び付いたわけですね。

東京でしたら多くのIT事業者がいて、サイトを作るとなればすぐ相談できますが、西諸地域にはそういう環境が整っていません。だったら、困っている事業者の相談に乗り、自分の技術で売り上げが伸びるお手伝いができないかとずっと思っていたのです。

―故郷で働くことのやりがいとは?

仕事は、東京の大きい会社から地元の商店までさまざまですが、依頼があれば全部受けています。東京の方が単価が高いのは事実なのですが、事業者の力になりたいという思いが根本にあるので、金額にこだわらず相談に乗っています。

小林に戻ってきた時に、商店街のお菓子屋さんや洋服屋さんなど、昔から知っているお店の相談を受けるのがとても嬉しかったんですよね。自分の技術で地元に貢献できるというのは本当に嬉しいです。

―モチベーションの源は、「誰かのためになる」という喜びなのですね。

30代になってから価値基準が変わりました。20代は自分がやりたいことにがむしゃらでしたが、他の誰かと一緒に何かをしたり、他の誰かが喜ぶことをしたりしようという風に気持ちを切り替えたのです。そうすると日々が楽しくなってきて、どうしたら人が楽しんでくれるか、笑顔になれるかをまず考えるようになりました。

―『ミライガタリ』の原点ですね。

「誰かの未来をこうするために、こういうのがあったら良いな」というのを常に考えていますね。それだけでも楽しいし、実現できたらなお楽しいです。

誰かの未来を明るく照らす、これからのビジョン

―これから挑戦したいことがあれば教えてください。

一つは、地域の事業者と一緒に西諸を盛り上げていく取り組みがしたいと思っています。農畜産業が盛んな西諸は、“食”が一番豊かで魅力があると思っているので、それを伝えるためのECサイトを運営していますが、さらに魅力あるサイトにするために、地域の様々な事業者と一緒に食品や商品、情報の発信ができたらと思っています。

―事業者にとっても喜ばしいことだと思います。

事業者に協力してもらうだけでなく、こちらも悩みや相談にしっかり応えられるように日々勉強もしています。

もう一つ、まだ具体的に言えないのですが、国内外へ発信していけるようなビジョンを持って自社サービスを開発中です。今後は、地域の事業者と一緒に取り組む事業と、当社オリジナルのサービスの提供を同時に続けていきたいと思っています。

仲間と描く未来。働く、とは

―従業員が働く上で、大切にしていることはありますか?

従業員それぞれの生活やビジョンと会社の方向性が合えば、とても生き生きと仕事ができると思っています。会社の成長はもちろん大事ですが、個人も技術を高めて成長していけるように、話し合いができる環境づくりを意識しています。私も個人のビジョンに合わせた仕事を頑張って取ってくるね、みたいな話をしたり。

―意見を出し合えると、働く意識が変わりますね。

それぞれに裁量権を持たせて考えてもらい、意見を出し合って商品づくりをする、というスタンスはカフェ部門にも役立っています。

従業員は、従業員というより仲間だと思っています。同じ方向を見てくれる仲間。

『株式会社ミライガタリ』という看板のカラーを決めるのは、集まっている仲間たちだと思いますね。

―最後に、「働く」とは?

「想像の実現」です。これがやっぱり楽しいので、そのために頑張る。もう一つが「人のために動くこと」。誰かの「こんなことをやりたい」という妄想や想像が実現すると私も楽しいから、そのために動きます。私と私以外の誰かが想像した未来に向かって一生懸命頑張る、とにかくそれだけだと思って日々仕事をしています。


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総合政策部 地方創生課

〒886-8501
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